レストラン・ドミトリーゑん

ブラジルのビーチリゾート・NATALでインド・タイ料理レストランとドミトリーを営む日本人家族の毎日。

便器がない!

オレら家族がブラジルに暮らしはじめて7年。

サンパウロっちゅう商業都市に5年間暮らしたのち、

現住所のナタールに移ってきて2年が経つ。

 

ここナタールにて、レストランを開店するのが目的なのだが、

2年も経過しとるっちゅうのにまだ開店できとらんのは、

改装工事に時間がかかっとるからだ。

 

住居をかねてレストランをやるこの家屋は、

引っ越してきた当初、ほんとにほんとにおんぼろで何もなかった。

ただ古い、っちゅうだけでなく、

窓があったであろう壁には、穴が開きっぱなしやし、

扉はぐらぐらしとるんよ。

 

台所であっただろう場所には、シンクすらなく、

何よりいちばんびっくりしたのは、トイレであっただろう場所に

便器がなかったことだ。

f:id:enrestaurante:20151124211225j:plain

 

 

 

 

ブラジル全般がどうなのか、は解らんばってん、

ここノルデスチ地方では、なんにもないがらんどう状態から工事が始まることが

一般的であるようだ。

おおむねブラジル人はのんびり屋さんなのが、

ここ東北は気候が年中暑いこともあり、人々はたいへんゆっくりの速度で

心身を動かしておるようなのだ。

そんなノルデスチーノのペースにあわせて、

のっこらのっこら工事を進めてきたオレら。

 

水は、井戸水なので、すぐに使うことができたから、

外のホースにて調理をし、水浴びをし、

トイレは・・・・・(このてんてんてんてんのなかに万感の思いを含んでおる!)

っちゅうとこから

スタートしたオレら家族。

 

便器を買ってトイレに取り付け、

その便座に座った日のことは忘れられん。

f:id:enrestaurante:20151124211237j:plain

 

プライベート空間にて排泄できるしあわせ!

文明社会にようやくカムバックした喜び!

 

 

 

便器を設置し、洗面台を取り付け、

台所の流しをこしらえて、電気を配線し、

温水シャワーがでるようになり、窓とドアを取り付け・・・

f:id:enrestaurante:20151124211251j:plain

 

すこしずつすこしずつ、工事を進めてきて、

今は、鍵のかかるドアと窓にて、雨漏りになやむことなく安眠できておる。

 

工事の苦労話は、おいおい書きたいと思う。

奇想天外で面白い事もいっぱいこっぱいあった。

勉強になったし、大工さんには転職できんやろうばってん

大工助手くらいならやれるのでは、っちゅうくらい経験させてもろうたもん。

屋根にのぼり、セメントを練り、レンガを積み、

ドリルでねじをバキュンバキュン撃ち・・・は、せんかったけど、

血肉をけずるような心意気で挑んできた改装工事を経て、

いまの安泰な暮らしがある。

 

 

ばってん、

2年前の窓もなくお湯もでらん原始的な暮らしがなつかしくもある。

いまも時々、そんときのことを忘れんように、

お外で・・・・(この・・・・のなかには極秘事項が含まれとる)。

 

 

AD